空いた両手

どんなに小さなモノだって

失いたくない

そう思っていた.



この手で触れたら壊してしまいそうで

いつも

遠くから見ていた.



嫌われるのが嫌で

合わせることに必死になって

余計なことは言わないようにしていた.



失うこと 壊してしまうこと 嫌われることを恐れて

結局
何も得てもいなくて 作られてもいなくて 好かれてなんて勿論無くて.


気がついたら両手には何も持っていない.
最初からこの手に何もつかもうとしてこなかったんだ.

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